ジャスパー
今からもう10年ほど前に、大自然を求めてカナダ旅行を家族でしました。エメラルド色の氷河湖や大氷原、鹿やバッファローが道を歩く姿、そしてカナディアンロッキーの山々。カナダの人々は、大自然と共生する思想だとガイドから聞きましたが、そのおかげでこれだけの大自然がそのままに残っているのだとわかりました。日本のように開発に任せていては取り返しがつかないことになると思いました。すでにそのころから氷河が地球温暖化のせいで後退していると話してくれました。道路には野生生物が通る道を別に造り、車にひかれないようにしていました。環境保護に関してはカナダのほうが先進国だと家族みんなで感心しました。
また国立公園のジャスパーでは高級ロッジに宿泊し、広くて静かな湖でカヌーをしました。カナディアンロッキーに囲まれ、山々が水面に映り、水鳥がスイスイと泳ぐ中を、わが家族だけがギャーギャーと騒いでいたようです。
国立公園内のためロッジは一棟ごとに分かれており、森林の中でひっそりとしたたたずまいでした。朝早く起きると、すぐそこの芝生にはリスが走り回り、湖には白鳥や鴨が集まっていました。まるで人間がいることは気に掛けてませんでした。のんびりと散歩する人や木陰で本を読む人が点々と見えました。聞くところでは、長期滞在し、のんびりとして何もしない人が多いとのことでした。日本人観光客のようにあちこちと動きまわらないそうです。実は一泊一人6万円がいるロッジだったそうです。どおりで夕食はフォーマルな服装でといわれ、また食事中は生バンドがしっとりとしたBG音楽を演奏していました。
貧乏家族にはなかなかそのセレブな雰囲気がわかりませんでしたが、そこにいる人々と場違いな感じがしたのはそのせいかと合点しました。しかし、それでも子供たちはそんな中でも気後れせずに堂々と振舞っていたような気がします。そういう経験が将来の人生で何か役に立つことと思います。
